BLOG

MATE SHIRTSは今シーズンの象徴的なディテールが施された"UNITED"らしい半袖シャツになります。 WIRE JKと同様に下野さんの首回りをすっきりさせたいという今の気分が反映されたノーカラーのデザイン。 こちらも1stサンプルは普通の衿付きのシャツだったのですが修正で衿なしに変更になりました。 そこで得意の1stサンプル登場といきたかったのですがボヤキBOXから必死で探しましたが残念なことに 秋冬の展示会前の大掃除でデリバリーが終了してブログに使わなそうな1stサンプルを処分してしまった 中に紛れてしまったのか見つからず。。。 実際に僕のボヤキのためにかなりボヤキBOXが事務所のスペースを圧迫してしまっているのですが やはり最後まで下野さんのプレッシャーに負けずに大事に取っておこうと反省。 話が脱線してしまいましたがノーカラーのデザインの他にもWHIZが新しく提案している「2 IN 1」として ”前掛けをしてる風”な独特のカッティングがMATE SHIRTSの最大の特徴です。
ステッチ糸 ”してる風”の雰囲気を出すためベースとなるストライプシャツはWHIZお得意の太番手ステッチ。 それに対し無地の前掛け側は細番手のステッチを使用することで差別化しています。 さらに無地の生地は前々回のブログで紹介したRALLY SHIRTSと同様のポリエステルと綿の 混紡のブロード地を使用しています。 そのためこの生地の洗濯による縮みやシワ等の物性変化が少ないという特性を生かし 製品洗いを施すことでストライプ生地面のパッカリングの凹凸感が際立ち無地面は きれいめのままというギャップを計算した拘りの生地使いとなっています。
バインダー仕様 前掛け部分の切り替えは無地の生地をテープ状にしたバインダー仕様の縫製。 このテープのカーブ部分が外側と内側で距離が違うのでカーブがきつければきついほど縫製技術が 問われるある意味見せ所。この部分の縫製の仕様を巡ってすごいテクニカルな割に地味すぎて 伝わりずらいから生産性を考えもっと簡易的な切り替え仕様に変更しないかと下野さんとかなり 攻めぎ合いましたが前掛けのエプロンはバインダー仕様でないとリアルでないという我慢比べに完敗。 テープが肩で縫い目を入れたりせずに左前→後ろ首回り→右前までぐるり一周している点が 個人的にもアピールしたい地味ポイントです。
前裾カーブデザイン このカーブも正直かなりもめました！ 上記のバインダー仕様でかなりパワーを使ってしまうので前裾は一般的な直線仕様でこれ以上困らせないで！ とお願いしたのですがこれまた我慢比べに完敗。 こちらも見た目には伝わりづらいですが縫い方やパターンを含め結構手こずった地味仕様です。
カラー展開 生地の柄が違うので中心に合わせる柄の位置などを拘ると一緒に裁断できないというなんとも 工場泣かせなおなじみのWHIZらしいカラー展開が今回も健在です。


追記　今回の地味ポイント
イーグル刺繍 すでに地味ポイント満載でおなかいっぱいって感じですが左胸にワンポイントで入ったイーグル刺繍 の白い糸も畜光糸を使用していますので暗闇での二面性を楽しんでいただけると思います。 刺繍のとなりにあるイーグルのデザインですがよく見るとイーグルの顔の向きが反対です。 実は1stサンプルまでイーグルの二つ首が右向きのデザインだったのですが左胸に刺繍した時に 中心に二つ首が向くようにしたいという隠れた修正が加えられていました。 すでに刺繍の型ができてしまっていたのですが。。。 といういつものボヤキパターンなのですが今回はちょっと違います。 理由はFIRM JKなどのイーグルはもちろん、RALLY JKの袖のイーグル、UNITY KNIT CAPの イーグルなどすべて前中心に向くように統一されています。 興味のある方は改めて商品を掘っていただき下野さんの地味〜な拘りを感じてみてください。