BLOG

先週末、WHIZ LIMITED 2013 AUTUMN/WINTER COLLECTION "Lust for Life"が遂に立ち上がりました。
LUMPを始め、全国のWHIZディーラーさんでも盛り上がっていたようで立ち上げまでの準備をしてきた僕としては生産冥利につきる瞬間でもあります。
その立ち上げアイテムの中で最重要アイテムと言っても過言ではないのが こちらのTERRY JKです。

今シーズンのコレクションのテーマを"LUST FOR LIFE"と題し、スキンズや モッズ、パンクスなど、UKユースカルチャーに強くインスピレーションを受けたコレクションを展開しています。
その中でWHIZ的解釈でMA-1を再構築したのがTERRY JKです。
過去にもWHIZからMA-1は何度かリリースされていますがそれらは野暮ったい 印象の強いMA-1をWHIZのシルエットで現代風に落とし込んでいた訳ですが 今回はさらに一回りしてその中にリアルっぽさを追求しました。
通常より短めの着丈、裾リブのしまり具合といった抵抗感がある人がいてもおかしくないリアルさをあえて求めた挑戦的な提案となっています。

下野さんのイメージする今回のMA-1でもっとも苦労したのが裾リブのしまり具合でした。
左が1stサンプルで右が2ndサンプル。所謂古着のリアルMA-1の裾リブのシルエットを再現するために1stサンプルではパターンやリブのテンションなどで工夫したのですがやはり着用してみると何か違う。。。
やはり目指している古着のそれは洗濯や経年変化などでリブや生地が縮んでいたり、下手したらダメージにより新しいリブに付け替えられた結果によるものだったりと様々な要因が含まれているのでそれを再現するのに苦労しました。
そこで裾にも中綿をだかさてボリューム感を出し当時の補修のリペアステッチの要領で仕上げました。
その他の身頃部分に中綿をあえて入れていないのは下野さんの強い拘りで近年の 11月頃まで温かい季節感を意識した薄手の作りにしているのとレイヤードスタイルにも適応できるように配慮しているからです。
さらにリブをテンション強めでそのまま縫製してしまうと裾のシルエットに融通が効かなくなるため本来ではあり得ない縫製部分にゴムを入れて伸縮できるようにしてあるのが地味ポイントだったりします。
CASBAH柄
今シーズンの象徴的アイコンとなっている右袖に切り替えたCASBAH柄ニット。
CASBAH STOLEと同様のデザインとなっているこちらは実はUKのパンク・ロックバンドであるThe ClashのRock the Casbahからインスパイアされています。
気になる方は是非チェックしてみてください。シーズンカラーとなっているGRNの理由も分ると思います。
カラー展開
MA-1カラーであるOLVを始めWHIZらしいカラー展開も魅力のひとつです。
下野さん曰く「格好いいから作った」という超個人的NAVと今期のメインテキスタイルであるBLK CHEKERも見逃せません。
この工場泣かせなカラー展開の中からお気に入りの1着を見つけてみて下さい。


追記　今回の地味ポイント
OLV

下野さんが最初から最後まで悩み続け拘ったのでOLVの色目。
左から1st→2nd→3rd→4thサンプルと蛍光灯の光で見たり太陽光で色をチェックしたり散々悩んで3rd→4thに至ってはほぼ同じなんじゃないかっていうくらい。
3rdサンプルでスタイリングを組んでいたのですがショーの一週間前になって 下野さんから「やっぱりこっちの色にしたいけど間に合う？」 このいつもの無茶ぶりに対して 「そんなこともあるかと思ってリブとファスナー予備で手配してあります！」 というやり取りで急いで4thサンプルを作ることに。
そしてショーのスタイリングで使わないことが決まりかなりショック&ダメージを受けたのですが結果的に下野さんが最後に着用してくれたのでうまく収まった拘りのOLVです。